電子帳簿保存法への対応で、多くの企業が同じような失敗をしています。この記事では、よくある失敗例とその対策を紹介し、スムーズなペーパーレス化をサポートします。
失敗1:紙に印刷して保存している
最も多い失敗が、電子取引データを一度紙に印刷して保存することです。2022年の改正で、電子取引データは電子データのまま保存することが義務化されており、紙での保存は認められていません。税務調査の際に指摘されるリスクがあります。
対策として、メールやダウンロードで受け取ったデータは、必ず電子データのまま保管しましょう。PDFに変換して所定のフォルダに保存する習慣をつけてください。
失敗2:ルールなしにファイルを保存している
「とりあえず」の気持ちでデータを保存していると、あとから必要な書類を探すのに膨大な時間がかかります。ファイル名が「請求書.pdf」だけでは、何の取引のものか判別できません。
対策として、ファイル命名規則を決めて運用しましょう。例えば「20250627_株式会社○○_請求書.pdf」のように、日付・取引先・書類種類を含めるのがおすすめです。フォルダ構成も「年度→月→取引先」などの階層にすると検索性が高まります。
失敗3:タイムスタンプや改ざん防止を軽視している
電子保存の要件の一つに「真実性の確保」があります。ただ保存するだけでは、税務調査で「改ざんされていない」ことを証明できません。
対策として、タイムスタンプを付与するか、訂正・削除の履歴が残るシステムを利用しましょう。クラウド会計ソフトの多くは改ざん防止機能を備えているので、導入を検討する価値があります。少額取引のみの場合は、業務サイクルに応じた対応も可能なので、税理士に相談しましょう。
失敗4:社内ルールが浸透していない
社内で電子保存のルールを決めたものの、現場に浸透していないケースも多く見られます。担当者が変わるとルールが守られなくなることもあります。
対策として、マニュアルを作成し、定期的に研修を実施しましょう。また、半年に一度は内部監査を行い、ルールが守られているかを確認することをおすすめします。
失敗5:バックアップを取っていない
データを電子保存する際、バックアップを取らないと、システム障害や災害でデータを失うリスクがあります。
対策として、クラウドとローカルの二重保存や、定期的なバックアップを実施しましょう。多くのクラウドストレージでは自動バックアップ機能があるので、活用することをおすすめします。
失敗6:経過措置を過信している
一部の企業は「まだ経過措置がある」と考えて対応を先延ばしにしています。しかし、経過措置はすでに終了しており、現在は完全施行されています。
対策として、早急に対応計画を立てましょう。対応が遅れると、税務調査での指摘や青色申告の承認取消しなどのリスクがあります。
まとめ
電子帳簿保存法への対応は、正しい知識と計画的な準備が重要です。他の企業の失敗例を参考に、自社では同じ過ちを犯さないようにしましょう。

