2026年9月以降、国内外のエンタープライズ企業、重要インフラ、学術機関を標的としたサイバー攻撃の発生件数が急激な増加傾向を示しています。セキュリティ監視機関の最新レポートによると、秋季に入ってからの標的型インシデント認知件数は前年同期比で約40%増加しており、攻撃手法の高度化と広範化が深刻な懸念を呼んでいます。
二重恐喝型ランサムウェアとサプライチェーンの盲点
急増の主因となっているのが、データの暗号化だけでなく機密情報の暴露を盾に金銭を要求する「二重恐喝型ランサムウェア」の活発化です。セキュリティ対策が強固な大手企業を直接攻撃するのではなく、セキュリティ投資が手薄な下請け企業や外部委託先(サプライチェーン)を最初の侵入口とし、VPN装置やネットワーク管理機器の脆弱性を経由して本丸へ横移動(ラテラルムーブメント)する手口が定着しています。
地政学的緊張と結びついた大規模DDoSおよび標的型スピアフィッシング
さらに、国際情勢の緊迫化に伴い、特定セクターに対する妨害目的のテラビット級DDoS攻撃や、生成AIを駆使して作成された極めて自然なスピアフィッシングメールによる認証情報の窃取が横行しています。企業には従来の境界防御にとどまらず、委託先を含めた資産管理(ASM)とインシデント即応体制の再点検が強く求められています。

